開発プロセスに欠かせないワイヤーフレームとプロトタイプの違いとは?
ワイヤーフレームとプロトタイプの違い
一般的にワイヤーフレームとプロトタイプはウェブサイトやアプリ、ソフトウェアの 開発プロセスに活用されます。どちらのツールも設計プロセスにおいては欠かせないもの であり、適切に作成される必要があります。ワイヤーフレームとプロトタイプは、 使用目的が類似していることから、同じものだと考えられがちですが、それぞれに 異なる役割があります。
また、最近の開発プロセスではオンラインのワイヤーフレームツールやプロトタイピング ツールが採用されており、各図の作成プロセスが効率化されています。
通常、ワイヤーフレームはウェブサイトやアプリの構造を計画するために使用されます。 基本的には「設計図」のような役割を果たします。ワイヤーフレームは、ページに 何が掲載されるか、どのように構成されるか、機能的な観点からサイトがどのように 機能するかに焦点を当てます。
一方で、プロトタイプはビジュアルやアニメーションによってデザインに命を吹き込む ために使用されます。プロトタイプはウェブサイトやアプリのより動作的なモデルで、 最終製品をより詳細に視覚的かつインタラクティブに表現します。プロトタイプは、 製品がどのように見え、どのように機能するかを、動作性、アニメーション、 そして時には現実的なデータを用いて表現します。
また、ワイヤーフレームとプロトタイプの大きな違いの 1 つとして「詳細のレベル」 があります。
ワイヤーフレームは、製品の忠実度の低い(単純化された)アウトラインで、 インタラクティブではなく、色、フォント、画像などのデザイン要素がないものに なりがちです。
プロトタイプは通常、より完成品に近く、低忠実度のプロトタイプから高忠実度の プロトタイプまで存在します。
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ワイヤーフレームとプロトタイプのどちらから 先に作成されるのか?
設計プロセスではワイヤーフレームとプロトタイプはほぼ同時進行で設計されます。
通常の開発プロセスでは、ワイヤーフレームを先に設計し、その後にプロトタイピング が続きます。ワイヤーフレームは建物の基礎のようなもので、構造、レイアウト、 基本的な機能の定義に使用され、ワイヤーフレームが完成した後に、よりデザイン要素の 高いプロトタイピングの段階に移ります。
ハイファイワイヤーフレームとプロトタイプの比較
一般的なワイヤーフレームの作成では、ローファイワイヤーフレームの作成から始まり、 ハイファイワイヤーフレームの作成へと作業が進みます。ハイファイワイヤーフレームは、 ローファイワイヤーフレームよりも詳細が記入されており、いくつかの動作的な情報も 含まれることがありますが、ハイファイプロトタイプのように、実際に機能する動作や ビジュアル要素を持つことはありません。
しかし、ハイファイプロトタイプは開発前のモデルの最も高度な形を表しています。 ハイファイプロトタイプにはより動作的な機能や実際のコンテンツが配置され、 完成品で使用される UI で設計されています。
なぜワイヤーフレームとプロトタイプは混同されるのか?
ワイヤーフレームとプロトタイプは実装前に設計内容を可視化し、テストするという 類似した目的を持つため、混同されることがよくあります。しかし、アプローチの方法に おいて違いがあり、ワイヤーフレームは静的でスケッチのような図面である一方で、 プロトタイプにはより動作的な要素が存在します。
ワイヤーフレームがないと、重要な要素を見落としたり、ユーザーフレンドリーでない 画面遷移が発生したりする可能性があるため、開発者にとってワイヤーフレームは 重要なツールです。また、プロトタイプを分析しなければ、ユーザーがどのように サービス内で行動するのかを予測し、機能を改善することができません。
開発プロセスにおいて、ワイヤーフレームとプロトタイプは主にUX/UIデザインや プロダクトデザイン、開発プロセスで使用されます。しかし、プロジェクト管理や ステークホルダーマネジメント、クライアントとの情報共有にもこの 2 つのツールが 役立ちます。
ワイヤーフレームとプロトタイプを共有することで、プロジェクト内でのコミュニケー ションを促進することができ、開発プロセスにおいての情報すべてを簡単に共有することが できます。つまり、ワイヤーフレームとプロトタイプを通して、プロジェクトチームは 技術的な内容やデザインにおいてのギャップを埋めることができ、非開発者のメンバーでも 設計内容の意図と機能性を理解することができるようになります。今後のウェブサイトや アプリの開発プロセスにこの 2 つのツールを使ってみるのはいかがでしょうか?
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