グロースエクスペリメントテンプレート
実験を通して事業規模拡大のための戦略を策定しましょう。
グロースエクスペリメントテンプレートについて
グロースエクスペリメントとは何でしょうか?
グロースエクスペリメントは、ビジネスの成長戦略をテストする体系的な手法です。例えば、マーケティングキャンペーンを実施したい、あるいはビジネスモデルのフリーミアム形式からペイパーユーズ形式に移行したいとします。このような決断は、コストのかかる大きな賭けとなる可能性があります。グロースエクスペリメントなら、ビジネスの拡大に完全にコミットする前に、その戦略をテストできるので、時間とリソースの大幅な節約につながります。
グロースエクスペリメントテンプレートの活用方法
子供向けの科学実験会で、実験方法を示した図を見たことがある方なら、実験計画について覚えがあるでしょう。実験は、特に一度に複数の実験を行う場合、時間とリソースを多く消費する可能性があります。グロースエクスペリメントテンプレートを使用して、実験の記録を残しましょう。マーケティング キャンペーン、ソーシャルメディア キャンペーン、ビジネス成長戦略、広告などを同時にテストする場合、特に役に有効です。何をテストするかにかかわらず、以下に示すテストのステップは重要です。
ステップ 1
まず、仮説を立てます。多くの企業、特にスタートアップや中小企業は、競合他社に倣ってマーケティングや製品の戦略を選択する傾向があります。競合他社でうまくいったのなら、自社でもうまくいくだろうという期待によるものでしょう。ただし、そのような選択はコストがかかり、損害を与える結果につながりかねません。より良い選択は、顧客データを基に仮説を立てることです。
音楽編集用アプリに、ペイパーユーズ形式のオプションの提供を検討しているとします。このサービスを約 1 ヶ月間利用した顧客のデータは、このサービスに大変満足していることを示しています。実際、このサービスを 1 ヶ月間利用して満足したユーザーは、1 年間継続して利用する可能性が高いことも分かっています。そこで、ユーザーがこのサービスにお金を払ってくれるという仮説を立てます。
ステップ 2
仮説を立て終えたら、成長につながる潜在的な戦略をブレインストーミングします。だだし、仮説はあくまで経験と知識に基づいた推測に過ぎないことを忘れないでください。当然、その情報を活用してビジネスを成長に導く方法を考え出す必要があります。
まず、グロースエクスペリメントテンプレートを使って、ブレインストーミングを行います。各自でのブレインストーミングして、会議にそのアイデアを持ってくるよう全員に依頼します。全員で話し合い、創造性と実用性に基づいてアイデアに順位を付けます。迷ったり、行き詰ったりしたら仮説に戻ります。仮説がガードレールとして機能し、目標に集中して進むことができます。
ここで挙げたような例を実践できれば、アプリをマネタイズする戦略を思いつくかもしれません。そうすれば、30 日後にユーザーを有料モデルに移行させることができます。
ステップ 3
戦略を立て終わったら、次はリサーチを行います。同じような企業が同じような戦略を採用しているか調べます。それはうまく機能していますか?改善できることはありませんか?あなたならどこに変更を加えますか?戦略に穴がなければ、実験に必要なサポート(他チームの協力と賛同、既存顧客への影響や技術的な制約の調査)を確保します。戦略が使えないようでしたら、仮説に戻るかブレインストーミングをやり直します。
ステップ 4
次に実験をデザインします。実験のデザインは、仮説、チームの規模、影響を受ける顧客の数、その他の要因によって異なります。一般的には、必要な実験のコピー、実験対象群とその対照群、実験の記録 / 測定方法、タイムライン、サンプルサイズを決定します。何をもって成功とするか決めておくことが重要です。実験の成功をどのようにして知るのでしょうか?どのような結果を予測しますか?
この例では、30 日間の有料オプションを一定割合の顧客に展開することができました。あなたのデータによると、統計的有意性を達成するには、このオプションを顧客の 3% に提供する必要があることを示唆しています。そのうちの 25% の顧客が有料モデルに移行すれば、実験は成功したことになります。
ステップ 5
実験シートを作成します。上記の情報を基にして、テンプレートに実験のガイドとなる実験シートを作成します。実験シートに記載する一般的な内容を以下に示します。
私たちの仮説は次の通りです…
次の方法でこの仮説を検証します…
仮説を次の指標で検証します…
もしこの実験が成功したら次のようになります…
定量的な結果と定性的な統合するセクションを含めることもできます。
ステップ 6
実験と分析を行いましょう。多くの実験は数週間または数ヶ月にわたって展開されます。実験をそのような形で行う場合、毎週または隔週で会議を開き、全員に情報提供することを検討します。グロースエクスペリメントテンプレートは、実験を進めながら更新しましょう。
結果が出たらチームで話し合い、次のステップを検討します。重要な学びや気付きがないか確認します。このような会議からよく新しい実験が生まれます。もし新しい実験が生まれたら、このプロセスを最初からやり直します。
成長実験を行う理由
成長実験の実施は競争で優位に立つことを手助けします。マーケティングや製品に関する決断で大きな賭けをする代わりに、戦略をテストしてから、全顧客ベースに展開することができます。成長実験は、企画会議に情報を提供し、会社を拡大するための体系的で信頼できる手法を提供します。
成長実験が重要な理由
スタートアップから大企業に至るまで、すべての企業は不確実性に対処する必要があります。成長実験は、大きなリスクを伴うビジネス上の決断における不確実性を低減します。実績のない戦略に時間とリソースを投資するのではなく、成長実験を実施して仮説を検証し、最小限のリスクでビジネスを成長させることができます。
グロースエクスペリメントテンプレートの活用方法
グロースエクスペリメントテンプレートを使って、いつでもビジネス戦略、マーケティング プラン、会社の成長に影響を与える決定を検証しましょう。このテンプレートは、複数の戦略を一度にテストする場合に特に有効です。
リーンキャンバステンプレート
活躍するシチュエーション:
アジャイル手法, 戦略プランニング, アジャイルワークフロー
Miroのリーンキャンバステンプレートを活用して、簡潔で実用的な事業計画を構築し、ビジネスのアイデアを分かりやすく正確に伝えましょう。リーンキャンバステンプレートを使用することにより、情報を記入するだけでビジネスアイデアの全体像を可視化するためのリーンキャンバス(Lean Canvas)が効率的に作成できます。オンライン(しかも無料)でリーンキャンバスが作成できるため、ボードのリンクや共有ボタン、PDF・画像ファイルとして作成したキャンバスをチームやクライアントと共有できます。
UX リサーチ計画用テンプレート
活躍するシチュエーション:
マーケットリサーチ, デスクリサーチ, ユーザーエクスペリエンス
リサーチ計画とは、関係者がユーザーエクスペリエンスのリサーチプロジェクトについて理解する必要がある基本的な情報(誰が、何を、なぜ、何時)を伝えるものです。この計画では、全員が認識を合わせ、UX リサーチプロジェクトを成功させるために何をすべきかを把握する必要があります。このリサーチ計画を使用して、目標、リサーチ方法、プロジェクトの範囲、参加者のプロフィールなど、プロジェクトの背景情報を伝えることができます。UX リサーチ計画を使用すれば、関係者と効率的に認識合わせができ、進捗状況を把握して、成功へ導くこともできます。
サービスブループリントテンプレート
活躍するシチュエーション:
デスクリサーチ, オペレーション, マーケットリサーチ
Miroのサービスブループリントテンプレートを活用して、製品やサービスが顧客に提供されるまでのプロセスを視覚的に理解し、改善点を見つけましょう。
ブレインライティングテンプレート
活躍するシチュエーション:
Education, Ideation, Brainstorming
ブレインストーミングは、アイデア出しの大部分を占めています。しかし、参加者全員がブレインストーミングの場ではっきりと発言すること、つまり声を大にして意見を述べ他の人のアイデアをベースにして考えるといったことが得意なわけではありません。ブレインライティングは、クリエイティブな思考を持った内向的な人のための素晴らしい解決法です。このアプローチとテンプレートは、参加者にアイデアを静かに振り返って書き出してもらうことを促します。そして、他の人にそのアイデアを読んでもらい、それに書き加えるのです。そうすることで、はっきり発言する数人からだけではなく、参加者全員からクリエイティブなアイデアを得られるようになります。
プロダクトバックログテンプレート
活躍するシチュエーション:
アジャイル手法, カンバンボード, プロダクト管理
開発チームは、たいてい同時に複数の製品に対応しています。プロダクトバックログは、チームがプロジェクトの構築とイテレーションを行う際に進行中のプロジェクトの進捗状況を把握するのに役立つプロジェクト管理ツールです。これにより、全員のアイデアを管理し、エピックを計画して、タスクの優先順位付けを行うことができます。最も優先順位の高いタスクは、プロダクトバックログの上位に表示されるので、チームは、最初に着手するべき作業を把握できます。プロダクトバックログにより、チームはリソースの計画や、割り当てを簡単に行うことができ、開発チームが取り組んでいる内容を全員が把握できる情報源を提供することもできます。