Skip to:

デザインスプリントとは?成功例から学ぶメリットとデメリット
M1_1–2_columns_filled_templates_design_sprint_002

デザインスプリントとは?成功例から学ぶメリットとデメリット

M1_1–2_columns_filled_templates_design_sprint_002

デザインスプリントとは?

デザインスプリントは、新しい製品やサービスのアイディアを迅速に検証するための 5日間の集中ワークショップ形式のプロセスです。

Google社のベンチャーキャピタル部門として設立された GV 社(旧Google Ventures社)の ジェイク・ナップ氏によって考案され、現在では、多くのスタートアップや大企業に 採用されています。

このプロセスは、複雑なビジネス問題を解決し、製品の方向性を定義するための効果的な 方法として広く認知されています。

デザインスプリントとデザイン思考の違い

デザインスプリントとデザイン思考は、製品やサービスのイノベーションを推進する 手法として人気がありますが、同じものではありません。デザインスプリントには、アジャイル開発やデザイン思考の要素が取り入れられ、 5日間という短期間で最大の成果を出すためのより具体的なプロセスとして考案された 経緯があります。そのため、柔軟なタイムラインで「共感」「定義」「概念化」「試作・プロトタイピング」 「テスト」のプロセスを回すデザイン思考とデザインスプリントは似て非なるものです。▼ 関連ページ デザイン思考とは?5つのプロセスと役立つフレームワーク

デザインスプリントのプロセス

それでは、デザインスプリントはどのようなプロセスで実行されるのでしょうか?このセクションでは DAY 1 〜 DAY 5 にデザインスプリントを分解して、 説明したいと思います。

DAY 1:理解

デザインスプリントの DAY 1 では、まず問題を分析し、問題を理解することから始めます。その後、課題をマッピングしていきます。

DAY 2:スケッチ

DAY 2 では「クレイジー8」や「ブレインストーミング」をしてアイデアを出し合い、 アイデアをストーリーボードに落とし込みます。また、このプロセスでは、従来のブレストのような突発的なアイデア出しではなく、 各メンバーがアイデアに対して時間をかけて考えられる環境を作りましょう。

DAY3:決定

DAY 3「決定」のプロセスでは、問題・課題に対する最善のプロダクトを選択し、 検証するための仮説を立てます。しかし、複数の拮抗するアイデアが出たとしても、次の「試作」のプロセスに回して 問題ありません。アイデアが出過ぎた場合は、ドット投票などを行って、チームメンバーの意見も反映できる ようにしましょう。

DAY 4:試作

DAY 3 で決定したプロダクトのプロトタイプを完成させ、実際にテストしていきます。DAY 4 で完成させるプロトタイプは、DAY 5 で実際にユーザーに体験し、 フィードバックを集めるために完成するため、外見的な特徴にも力を入れましょう。

DAY 5:テスト

上記でも言ったように DAY 5 では実際にユーザーにプロトタイプを体験してもらい、 フィードバックを集めます。しかし、DAY 5 で完全にスプリントが終了するというわけではありません。収集したインサイトに基づき、プロダクトをユーザー目線で分析し直し、 ビジネス目標を達成できるまで改善するというサイクルを繰り返し続けます。

デザインスプリントのメリット・デメリット

デザインスプリントには多くのメリットがある一方で、デメリットや考慮すべき点も 存在します。成功のためには、これらの要点を理解し、適切に対処することが必要です。以下でデザインスプリントのメリットとデメリットについて知りましょう。

デザインスプリントのメリット

  1. 迅速なフィードバック:デザインスプリントでは短期間でアイディアやプロトタイプの 実用性を検証し、素早くフィードバックを集めることができます。

  2. リスクの軽減:製品やプロダクトの開発を開始する前に、潜在的な問題点や課題を 特定し、解決策を講じることができます。

  3. 集中力の向上:限られた期間で特定の課題に集中するため、チームの生産性や クリエイティビティが高まります。

  4. クロスファンクショナルな協力:さまざまなバックグラウンドを持つメンバーが 協力し合うことで、多角的な視点や専門知識を活かした解決策・プロダクトを 導き出すことができます。

  5. デザイン思考:デザインスプリントでは、ユーザーのニーズや課題を中心に考えるため、 ユーザーに適した製品やサービスの開発が可能となります。

デザインスプリントのデメリット

  1. リソースの集中:短期間での集中的な作業は、他のプロジェクトやタスクに対する リソース(人員、時間など)の確保を難しくすることがあります。

  2. 物理的な制約:すべてのステークホルダーが同じ場所に集まることが難しい場合、 デザインスプリントの効果が低下する可能性があります。

  3. 継続的なコミットメントの不足:5日間のスプリントが終了した後、得られた結果を 実際の製品やサービスに反映するための継続的なコミットメントが不足していると、 成果が十分に活用されない可能性があります。

  4. 適切な問題設定の難しさ: スプリントの開始前に、適切な問題設定を行うことが 必要ですが、これが不十分だとスプリントの結果が期待したものと異なる場合が 出てきます。

  5. 一時的な解決として完結する:短期間での迅速な検証は、長期的な視点や継続的な 改善の必要性を見逃す原因となることがあります。

エキスパートが教えるデザインスプリントのベストプラクティス

ここでは、デザインスプリントの効果を最大限に引き出すためのベストプラクティスを見ていきましょう。ここでご紹介する情報は、SaaSのトップ企業の経験からまとめたものです。

クロスファンクショナルなチームの構築

機能やデザイン、ユーザーに対するさまざまなアイデアを集めるめに、異なる部門や 役割からなるクロスファンクショナルなチームを構築しましょう。

問題・課題を適切に定義する

デザインスプリントの方向性を決めるための、問題・課題を適切に定義しましょう。

アイデアの多様性を奨励する

ブレインストーミングでは、さまざまなアイデアが自由に出せる環境を作りましょう。チームメンバーが異なる視点でアイデアを出し合うことで、より画期的な製品・ プロダクトを開発することができるようになります。▼ 関連ページ ブレインストーミングとは?ブレストのやり方と4つのルール(4原則)について解説

ラピッドプロトタイピングの手法を活用

完成品の開発ではなく、ユーザー体験を計測するための具体的なプロトタイプを この手法を用いて開発しましょう。

ニーズに合ったツールを導入

デザインスプリントではさまざまなプロセスやセッションを異なる手法などを 活用して進めます。Miro のようなホワイトボードツールやオンラインのテンプレートを用いて、 デザインスプリントの生産性を高めましょう。

イテレーションを続ける

イテレーションを行い、ユーザー体験の高い製品・プロダクトが完成するまで、 スプリントを繰り返しましょう。

まとめ

デザインスプリントは、新しい製品やサービスのアイディアを迅速に検証するための 5日間の集中ワークショップ形式のプロセスです。デザイン思考とは回すサイクルや実行する期間において違いがあり、デザイン思考と アジャイル開発手法を取り入れたハイブリッドな手法としてデザインスプリントが 活躍します。通常、デザインスプリントは、DAY 1 〜 DAY 5 のサイクルで製品・プロダクトの機能を 改善するためのサイクルを回していきます。この手法にはメリットとデメリットが存在するものの、これらをしっかりと 理解することで、より効果的なサイクルが回せるようになります。今後の製品・プロダクトの開発プロセスにデザインスプリントを活用してみては いかがでしょうか?

Miro を使った製品開発プロセス

オンラインワークスペースの Miro では専用のツールやテンプレートを使うことで、 デザインスプリントを効率良く計画、管理、実行することができます。また、1 つのオンラインホワイトボードで複数のメンバーが同時に作業ができるので、 クロスファンクショナルなチームにとってはぴったりのツールだと言えるでしょう。Miro を使って今後の製品開発プロセスを効率化しましょう。以下のリンクから製品ページをご確認ください。 ◆ Miro のデザインスプリントツールMiro の製品開発プロセス管理ツールMiro のアジャイル開発ツール

新しい働き方を Miro で実現しましょう!

Miro はチームで課題を解決し、新しいアイデアを発見するための「ワークスペース」です。