Miro ガイド | チームチャーターとは？例を使ってわかりやすく解説

組織の規模にかかわらず、チームの一員として働くことは、困難であると同時にやりがいのあることです。チームの全員がそれぞれのスキルや経験、強み、課題を持ち寄り、それがコラボレーションを促進することもあれば、障害となることもあります。数多くのプロジェクトを一緒にこなし、素早く前進し、機敏に動くことが求められます。また、共有する目標は同じでも、個々の目的は異なるかもしれません。では、どのようにして全員の認識を合わせるべきでしょうか？

今日の働き方は、リモートやハイブリッド、異なるタイムゾーンや拠点のオフィスで働く社員で構成されており、これは特に困難といえます。非同期で仕事をしていても、生産は同時に行いたいのです。これは簡単なことではありません。

そこで、チームチャーターを使うと、全員をまとめ、目標を具体化するのに役立ちます。ここでは、チームチャーターとは何か、チャーターの作り方、そしてやる気とひらめきを引き出す使用例など、基本的な項目を説明します。

チームチャーターとは？

チームチャーターは、チームやプロジェクトの方向性を示す生きた文書です。チームのミッションや仕事の範囲、目的、責務を明確に示すものです。プロジェクトの場合は、期限とその結果を明記することもできます。効果的なチームチャーターを作成するには、チームの焦点、方向性、仕事の範囲を詳細に記載しましょう。混乱や重複、繰り返しを減らすことができます。

チームチャーター作成の時期

しばらく一緒に仕事をしていると、チームチャーターは必要ないと思うかもしれません。すでにチームの目標を知っているのですから当然といえます。しかし、その目標に対する自分の認識が他のチームメンバーと少し違っていたらどうでしょう？チームが現在、そして今後どうあるべきかについて、全員の考えを把握するにはどうすればいいでしょうか？チームチャーターの特徴は、全員がその作成に貢献する点にあります。チームチャーターを作ることで、チームメンバー全員がチャーターの内容に合意することができます。

経営陣や少数のメンバーによってトップダウンで作られたチームチャーターは、あまりうまくいきません。チャーターの目的は、全員の認識を合わせ、帰属意識を高めることです。これは全員の意見がなければ不可能です。

チームチャーターの素晴らしい点のひとつは、「チーム」を自由に定義できることです。例えば、マーケティングチームのコンテンツライターを想定しましょう。この場合、コンテンツチーム、より広範なマーケティングチーム、または会社全体でもチームチャーターを作成することができます。何を必要とし、何を達成したいかによって様々です。

社員の入社や退社に伴い、チームチャーターを定期的に見直すことが重要です。チームチャーターは、生きた文書です。つまり、組織とともに有機的に成長し、変化していくべきものなのです。

チームチャーターの作り方

チームのためのチャーターを作ることは、楽しく、協力的なプロセスです。チームチャーターテンプレートをキャンバスとして使い、独自のチャーターを作成することから始めましょう。

チームと協力してチャーターを作成する場所を決めたら、5 つの簡単なステップで練習してみましょう。

1）背景情報からはじめます。チームリーダーは誰ですか？主要な関係者に知ってほしいチームの仕事内容は？各メンバーのチームでの役割は？それぞれの期待値は？チーム全員に、これらの質問に対する答えを書き出してもらいます。

2）ビジョンと目標を明確にします。何がチームの成功といえますか？理想として、達成したいことは何ですか？会社の他部門をサポートするために、どのような取り組みをしていますか？達成目標について、簡潔なミッションステートメントを作成しましょう。

3）期限、目標、マイルストーンを作成してミッションステートメントに落とし込みます。役割と責任を定義しましょう。誰が何をしているのか？誰のために？各メンバーが目標を達成するために必要なものは？

4）拮抗のシステムを明記します。効果的なチームチャーターを作るには、理想と現実のバランスを取る必要があります。チャーターの理想部分は、ミッションステートメントとビジョンです。しかし、目標への進捗状況を測ることも同じくらい重要です。チャーターには、内部の拮抗システムを記載し、全員の進捗状況を確認できるようにします。進捗確認の方法は？確認はいつ、どれくらいの頻度で？成功の評価方法は？

5）チーム全員でチャーターを承認します。チャーターを印刷し、チームメンバーに実際に署名してもらうことで、責務を確認するチームが多くあります。

例を活用してスタート

チームチャーターを作成し、構成するには、さまざまな方法があります。ここでは、使いやすいチームキャンバスを作成するための、チームチャーターテンプレートの例をいくつかご紹介します。

例 1：Miro のチームチャーター

このチームチャーターテンプレートを使うと、上記すべてのステップを実施できます。Miro ボードにチームと一緒に記入したあとも、継続的に情報を追加してチャーターを作り込み、さらにチーム作りの拠点として利用することもできます。Miro ボードの可能性を広げるインスピレーションとして、次の人気テンプレートもご覧ください。

例 2：アレックス・イワノフのチームキャンバス

アレックス・イワノフさんのチームキャンバスボードは、ボード自体はもちろん、チームとワークショップを行う方法についても詳しく説明している部分が人気の理由です。

例 3：ダニー・カルバハルのチーム規範＋個人プロフィール

特にリモートや各国に散らばるメンバーと仕事をしている場合は、チーム規範を明確にすることが重要です。ダニー・カルバハルさんが Miroverse に公開したチーム規範テンプレートで、その方法を紹介しています。大変優れている点は、このアクティビティーをワークショップとして実施するためのチュートリアルが付いていることです。