ロードマップとは?作り方を5つのステップでわかりやすく解説
ロードマップについての画像

ロードマップとは?作り方を5つのステップでわかりやすく解説

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ロードマップは、プロジェクトに対する計画を立てるための工程表です。

ロードマップを作成することでプロジェクトの全体像を俯瞰しやすくなり、 すべてのチームメンバーが同じ目線でプロジェクトを進められるようになります。

しかし、ロードマップという抽象的なツールをうまくイメージできていない方も いるのではないでしょうか?

この記事では、ロードマップの種類や作成方法、メリットなど、ロードマップについて 役立つ情報を詳しくご紹介したいと思います。

記事の最後にはおすすめのロードマップツールやテンプレートについても ご紹介しているので、ぜひご確認ください。

それでは、ロードマップについて見ていきましょう!

ロードマップとは?

ロードマップ(英:Roadmap)には「道路地図」や「工程表」「計画表」などの 意味があります。

ビジネスにおいてはプロジェクトの方向性を計画するための工程表として使用され、 目標達成までの道のりを時系列で整理することができます。

また、ロードマップを使うことでプロジェクトの全体像を視覚的に俯瞰することでき、 リソースの最適化やすべてのチームメンバーとの認識合わせなどにロードマップが 役立ちます。

ロードマップとマイルストーンの違い

「ロードマップ」と「マイルストーン」という言葉はしばし混同されがちですが、 この2つのプロジェクト管理ツールには、いくつかの違いがあります。

ロードマップは、プロジェクトのタイムラインや全体的な流れをわかりやすく可視化する ためのツールである一方で、マイルストーンはロードマップ内の各通過点として記入されます。

マイルストーンをロードマップ内に設置することで、計画通りに進んでいるか進捗を 把握しながらプロジェクトを進められるようになります。

▼ 関連ページ マイルストーンチャートとは?作成のコツやメリット、ガントチャートとの違いを解説

ロードマップの種類

ロードマップには「プロジェクトロードマップ」と「プロダクトロードマップ」の 2種類があります。

ほとんどの場合、ロードマップという言葉が使われる時は「プロジェクトロードマップ」を 指しますが、この2種類のロードマップを押さえておくことで、さまざまな シチュエーションで適切にロードマップを使えるようになります。

以下でこれらのロードマップの違いを見ていきましょう。

プロジェクトロードマップ

前述でもご説明したとおり「プロジェクトロードマップ」は、ロードマップの基本的な フォーマットであり、プロジェクト全体の道のりを計画する工程表として使用されます。

プロダクトロードマップ

プロダクトロードマップは、プロジェクトロードマップと比較して用途が製品開発に 絞られており、製品開発における方針や開発範囲、タスクの優先度、担当者、 営業資料なども含めたより具体的な計画書です。

ロードマップを作成する目的とメリット

ロードマップを作成する目的には以下の3つのポイントがあります。

  1. プロジェクトの目標とタイムラインを明確にする

  2. プロジェクトの計画書を作成し、チームと共有する

  3. 進捗を把握しながらプロジェクトを進められる

以下で各目的とそのメリットについて見ていきましょう。

プロジェクトの目標とタイムラインを明確にする

ロードマップを使用することで、プロジェクトの全体的な流れを可視化することができ、 目標やタイムラインを明確に理解できます。そのため、具体的な計画プロセスを進めることが でき、作業効率の向上も期待できます。

プロジェクトの計画書を作成し、チームと共有する

ロードマップは、プロジェクトの計画書として、チームメンバーとの認識共有にも 役立ちます。

チームメンバーやステークホルダー間で重要な情報が共有されていない場合、認識のズレが 発生してしまい、プロジェクトをスムーズに進められなくなります。

ロードマップという共通の文書を共有することで、プロジェクト関係者と認識を 共有しやすくなり、各プロセスの担当者が同じ認識を持ちながら作業を進めることが できます。

進捗を把握しながらプロジェクトを進められる

ロードマップはプロジェクト内での地図として機能するので、進捗を把握しながら プロジェクトを進められるようになります。

ロードマップには明確なスケジュールと目標達成までの流れが記載されています。

そのため、現在、プロジェクトが目標達成に対して、どの進捗状況にあるのかを簡単に 俯瞰できるのがロードマップを活用するメリットです。

ロードマップの4つのフォーマット

ロードマップは以下の4つのフォーマットで作成できます。

  • ガントチャート

  • フローチャート

  • 計画表(タイムスケジュール表)

  • WBS(タスクリスト)

プロジェクトの内容やニーズによって使用できるロードマップのフォーマットも 変わってくるので、ここで各フォーマットについてしっかり押さえておきましょう。

ガントチャート

ロードマップのフォーマットの中で最も使用されるのが「ガントチャート」です。

ガントチャートは、プロジェクトを管理するための工程表として使用され、プロジェクトの 開始日から完了日までにおこなうすべてのタスクやスケジュールがこの表に記入されます。

ガントチャートの作成には、あらかじめ目標や各タスクの期日も記入するため、 進捗を把握しながら効率的にプロジェクトを進められるようになります。

▼ 関連ページ ガントチャートとは?作り方やWBSとの違いを簡単解説

フローチャート

フローチャートは、記号や図を用いてプロジェクトの流れをわかりやすく可視化した図です。

フローチャートを作成することで、ロードマップをよりわかりやすく可視化することが でき、チームメンバーとプロジェクトのワークフローやプロセスに対しての理解を 向上できます。

▼ 関連ページ フローチャートとは?書き方や記号について簡単解説

WBS(タスクリスト)

WBS(Work Breakdown Structure:作業分解構成図)は、プロジェクトのタスクを 詳細に洗い出し、リスト化するためのツールです。

WBS を作成することで、必要なタスクの漏れをなくすことができ、ロードマップの 作成時に重要なタスクをすべて記入できるようになります。

WBS の機能として、大まかなタスクをさらに細分化できるという機能がありますが、 ロードマップを作成する際は、ロードマップを見やすく作成できるように大まかな タスクのみを記入するようにしましょう。

▼ 関連ページ WBSとは?プロジェクト管理での目的や作り方を解説

計画表(タイムスケジュール表)

計画表(タイムスケジュール表)とはプロジェクトの目標やタイムスケジュールを まとめた表のことを指します。

計画表を作成することで、タスク間の依存関係や優先度を時系列でわかりやすく 可視化することができ、プロジェクトの生産性を向上できます。

計画表では大まかな目標や期日が把握できればいいので、他のロードマップのように 作り込む必要はありません。

ロードマップの作り方

ここまで、ロードマップの種類やメリットなどについて詳しく知っていただけたと思います。

以下では実際のロードマップの作成方法を5つのステップを通してご紹介します。

Step 1: 目標と目標の達成期日を決める

ロードマップを作成する上で重要なのがプロジェクトの目標と目標を達成したい期日を 設定することです。

プロジェクトの具体的な目標や達成基準とスケジュールを設定することで、 全体的な流れやタスクがイメージしやすくなります。

ロードマップに記入する目標は「〇月〇日までに数字を〇〇〇%向上する」など 定量的なもので設定すれば、次のステップがより計画しやすくなります。

Step 2: 現状を把握する

次にプロジェクトを進める上で把握しておくべき情報を洗い出します。

これらの情報には、関わるメンバーの人数や構成、各メンバーのタスクの量、予算、 前年の売上などがあります。

現状を把握することで、プロジェクトをスムーズに進めるために解消すべき課題や リスクを特定することができます。

Step 3: 課題やリスクに対する解決策を考える

次に Step 2 で洗い出しや課題やリスクに対しての解決策を考えていきます。

プロジェクト開始前に解消できる課題やリスクに対して解決策を事前に出しておく ことで、実際に問題が発生した際にすぐに対応することができます。

ロジックツリーなどのフレームワークを使って各問題を深く掘り下げていくことで、 より具体的な解決策を見つけることができるでしょう。

▼ 関連ページ ロジックツリーとは?具体例や作り方を解説

Step 4: マイルストーンを設定する

特に長い期間を要するプロジェクトにおいて、マイルストーンを設定することは重要です。

マイルストーンと各マイルストーンまでに達成すべき細かい目標を設定することで、 ロードマップ内で進捗を確認するチェックポイントを設定することができ、進捗を 把握しながら着実に目標達成に向けてプロジェクトを進められます。

Step 5:計画の作成と情報共有

最後に、以上の情報をガントチャート、フローチャート、計画表(タイムスケジュール表) のいずれかに落とし込んでいきます。

ここでは、プロジェクトの目標やニーズに対してフォーマットを選ぶことをおすすめします。

特に一般的なフォーマットのプロジェクトではガントチャートを使うことで、 ロードマップを詳細なプロジェクトへと落とし込みやすいので、ガントチャートが 役に立つでしょう。

プロジェクトの期日やタスクなどの情報を特定のフォーマットに反映した後は、 プロジェクトチームやその他の関係者と情報を共有し、プロジェクト全体に対する共有や 方針についての議論を行いましょう。

ここでは、誰が見ても理解できるロードマップになっているのか確認するようにしましょう。

ロードマップを作る時に覚えておきたい注意点

ロードマップの作成時には覚えておきたい以下の注意点があります。

  • 期日を明確に設定する

  • プロジェクトの全体的な流れをわかりやすく可視化する

  • 細かいタスクを記入しない

  • クリティカルパスを利用する

  • 追跡しやすいKPIを設定する

  • PDCA を回してロードマップを常に改善する

それでは、以下で各注意点について見ていきましょう。

期日を明確に設定する

明確な期日は、ロードマップを作成する上で1番重要な点とも言えるでしょう。

期日が事前に設定されていないと、どの期日までにどの作業をしないといけないのかが 把握できなくなり、プロジェクトを開始するための具体的な計画が立てられなくなります。

ロードマップを作成する際は、より明確な期日を設定するところから始めましょう。

プロジェクトの全体的な流れをわかりやすく可視化する

ロードマップは、プロジェクトの流れを大まかに把握するための工程表です。

細かい情報をロードマップに詰め込みすぎた場合、図が複雑になりすぎで、 マイルストーンや目標が見えにくくなります。

そのため、特に長期間のプロジェクトとなる場合は、数ヵ月単位で流れを示して プロジェクトの全体的な流れがわかりやすく可視化できるようにしましょう。

細かいタスクを記入しない

ロードマップは、細かいタスクを管理するためのタスク管理ツールではありません。

上記でも説明したように、ロードマップにタスクなどの情報を詰め込みすぎた場合、 他の重要な情報が伝わりにくくなります。

そのため、細かいタスクは、ロードマップに記入するのではなく、他のツールを使って 管理するようにしましょう。

タスク管理に役立つツールはこちら →

クリティカルパスを活用する

クリティカルパスとは、プロジェクトにおいてスケジュールに影響を及ぼす可能性のある タスクやプロセスを可視化するための経路のことを指します。

クリティカルパスを活用することで、マイルストーンや目標期日と照らし合わせながら 各タスクやタスクごとの依存関係を確認できるので、より現実的なスケジュールで プロジェクトを計画することが可能です。

追跡しやすいKPIを設定する

ロードマップでは、マイルストーンごとやプロジェクト全体で追跡できる KPI(目標指数)を設定することで、進捗が確認しやすくなります。

そのため、数値などを使った定量的なKPIを設定して、マイルストーンや最終的な目標を 評価しやすくしましょう。

▼ 関連ページ KPI とは?KGI や OKRとの違いや設定方法を簡単解説

PDCA を回してロードマップを常に改善する

ロードマップが完成したらそれで完了ではなく、マイルストーンや各目標ごとに PDCAサイクルを回して、ロードマップを常に改善できるようにしましょう。

実際に計画を実行したときに分かった問題を早急に改善することで、後に問題が さらに大きなることを未然に防ぐことができます。

▼ 関連ページ PDCA とは?事例を使った回し方やOODAループとの違いを解説

まとめ

ロードマップは、プロジェクトの方向性を計画を立てるための工程表であり、 プロジェクトの全体像の可視化やチームメンバー間での認識共有に役立つ プロジェクト管理ツールです。

ロードマップには「プロジェクトロードマップ」と「プロダクトロードマップ」という 2種類のロードマップが存在し、その中にまた「ガントチャート」「フローチャート」 「計画表(タイムスケジュール表)」「WBS(タスクリスト)」の4つのフォーマットで 作成することができます。

ロードマップを作成することで、プロジェクトのタスクやマイルストーンを 具体的に計画しやすくなり、メンバーのモチベーションや生産性も向上できます。

本記事でご紹介したロードマップの作り方や注意点を押さえながら自社のビジネスに合った ロードマップを作成してみましょう。

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